社長の家づくりブログ

HOME > スタッフブログ > 無垢材と集成材を使った家づくり

2019/10/14

無垢材と集成材を使った家づくり


無垢材と集成材を使った家づくり



 

健康の事、 家族のことを考えて木の家がいいと思い無垢材を使った「自然素材の家」を建てようと広告にあった近くの完成見学会に行ってみたら集成材を使った梁が使ってあり・・・?? コレって無垢材なんですか?と質問してみたら無垢材ですよと言われ・・・集成材も無垢材なんですか?? なんて疑問がわくようです。  

Contents

1.そもそも無垢材とは、そもそも集成材とは

・山から切り出され加工場へ集められた原木

 

無垢材とはわかりやすいと思いますが、柱に例えると柱全てが木そのもの、梁であれば全てが木そのものです。山から伐採してきて規格の寸法に製材して出来たものが無垢の柱であり梁になります。また集成材とはわかりやすく言えば無垢の単板を接着剤で重ねて圧縮その後製材して製品にして出来たものが集成材となります。

 

2.製品になるにはこんなに工程がかかります

・規格寸法に加工された木材

 

山から伐採してきた木材を製材すれば形になるわけですが、無垢材の場合規格の寸法に加工後乾燥させた後材料にねじれが出るのでもう一度この材料を製材して背割りという割れ止めを入れそして表面をプレーナー(カンナ)掛けて規格に合わせて1本の材料になります。集成材は乾燥の前に単板の接着圧縮という工程が増えます。桧杉など国内材の簡単な流れでも山で伐採→製材所へ運搬→製材→加工→乾燥→プレーナー仕上げ→販売→プレカット工場→住宅の建築に使用します。パインなどの外材であればもっと多くの工程が掛かります。

 

3.工業製品なので規格があります

・集成材には1本1本シールが貼られています

 

木の家づくりには大まかに分けて構造材、造作材、仕上げ材と分けられます。工業製品なので当然それぞれ規格がありますが構造材の柱について求められる規格とは、構造見学会に行くと当然ですが骨組みが見えます。柱に梁の軸組から筋交いに合板張りの状況、耐震金物の取付状況まで見ることができます。集成材の柱を見るとその柱の性能が記載されています。そこには品名から原産国に寸法ホルムアルデヒドに強度も記載があります。強度はヤング係数といい簡単にいえば座屈強度です。無垢柱はシールが張ってありません国産材は一梱包に1ヶ所の表示であったり仕上げカンナが掛けてあるため消えてしまいます。無垢柱は真壁つくりの和室の化粧材なので仕上げます。JAS規格ではありませんが集成柱との大きな違いは一ム特一など等級の表示がありますがこれも見えません。ちなみに四方無節など節がない柱ほど高額になります。

 

4.家づくりは無垢材が当たり前?

・以前は当たり前だった大工さんによる柱梁の手加工

 

20年ほど前は一般に集成材を見かけることがなく住宅に集成材を使うことはほとんどありませんでしたが今は集成材の柱に梁など軸組みの構造材に使われることが当たり前になっています。使われなくなった理由のひとつには柱が見える真壁つくりでなく大壁の家になってきた、畳敷きの和室が少なくなった、畳を敷いても柱が見えない大壁の和室になったため化粧柱でなくても支障がないこと、一般に無垢材は高額なのでコストを控えることも理由かと思います。

 

5.無垢材は安心?集成材は心配?

・住宅建て方当日の状況

 

集成柱材が住宅に使われ始めた頃に集成材は接着剤で付いているので不安だとか実績がないから不安だといわれました、しかし今では強度も規格もしっかりして、接着剤からのホルムアルデヒドなどの害も心配はありません、3階建ての木造住宅に大規模の建物などにも使われるほどです。強度は無垢材より強く精度は良く無垢材のように割れねじれも少なく耐震に対応するための合板の貼付、構造の強度を増すために取り付ける耐震金物など補強金物もしっかり取付が出来ます。

 

6.集成材は構造材だけでなく造作材化粧材も可能

・集成材で造ったオーダーキッチン 天板は撥水塗料で仕上げました

 

集成材は無垢材と違い断面の大きさから大きな建物の梁に使う大断面中段面そして柱などに使う小断面などかたちを変えて使用目的も変わってます。今では公共の大きな展示場に日帰り温泉などの梁間(スパン)が必要な建物に使われます。以前であれば鉄骨構造が当たり前の建築物に使われましたが工事費用も鋼構造に比べれば少なくてすみます。他には無垢では不可能な幅広の板もありテーブル家具の作成には使われています。集成材の柱に単板を張り化粧柱としての利用もあり四方無地の柱など無垢に比べればお値打ちです。

 

7.結局どちらかいいの?

・無垢材にはさまざまな等級があり節の量無地の面などの記載があります

 

家を造る時はどちらがいいんですかと聞かれることがあります。建築業に携わっている私個人の意見として、例えば無垢材が耐震に対応できないわけではありませんがより耐震を重視される方はドリフトピンを使った構造、木造3階建て、4M以上のスパンの建物など構造計算が必要な建物には集成材がいいと思います。無垢材の良い所は化粧材とし使われることが多いので木目の美しさと桧など香りが違います。どちらかといえば和風の家に使いたいですね、集成材の軸組みでも敷居鴨居など和室の造作材には無垢材を使い、また無垢の軸組みでもカウンターに階段など集成材を使います。精度コストの面からか現在は集成材の軸組みが多くなりました。

 

豊田市の注文住宅について無料相談受付中