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2020/12/08

雨楽な家モデルハウスリニューアル記念(2) 築10年。「木の家」の歴史は、これから


雨楽な家モデルハウスリニューアル記念(2) 築10年。「木の家」の歴史は、これから



 10年前に建てた弊社のモデルハウス「生駒の雨楽な家」のリニューアル記念でお届けするブログの2回目。今回は10年経った木の家の魅力を語ります!家づくりに携わって40年、在来工法を軸にしながらさまざまな家をつくってきましたが、国産の無垢の木をたっぷりと使う木の家「雨楽な家」に出会ったのが10数年前。漆喰壁や瓦、土間のある日本建築の良さを大切に職人の技が光る家でありながら、手の届く価格で実現する家ということでモデルハウスを建てました。それから10年。このたび外壁等をリニューアルしました。これまでに来てくださった方も、初めてという方にもぜひお越しいただきたいと願っています。

 私自身もそうですが、この家に一歩入ると、皆さんも同じことを感じられるようです。「木の匂いがいいな〜」と。それは10年経っても変わらない印象です。やさしい木の香り、本当にいいものですよ。薪ストーブを設置していまして、「薪ストーブはやっぱり暖かいね」というお声もいただいています。では、10年経ったからこそ感じられる変化とは何でしょう。それはやはり木の色。そして家全体から感じられる柔らかな雰囲気ですね。私たちはこの木の色を飴色と表現しているんですが、白々としていた新築の頃の木の色に比べると、本当に温かみがあって、自然の艶が出てきました。もちろん新築したての清々しい印象も素敵で「そっちの方が好き!」という人もいらっしゃるとは思いますが、木の家は本来ここからが始まり。ここから木の家の歴史が始まると思うんです。少しずつ暮らしの時間に馴染んできたような、そこはかとなく漂う優しさが年月を経た木の家にはあります。それは何といったらいいのか・・言葉ではなかなか表現できません。10年かかってここまで来たんですから、次の10年、その次の10年と味わいの変化がとても楽しみです。

思えば、新しい、古いという言葉は不思議なもので、いろんなイメージがあります。新しい時代、古い時代。新しい家、古い家。どちらに魅力を感じるかはそれぞれで、時と場合によるかもしれません。でも、古民家や老舗旅館の佇まいが人のこころを和ませる存在であり、多くの人から愛されるとういことからしますと、家が持つ歴史というものが、人のこころに寄り添い、語りかけるのかもしれません。きっと、カタチではない何かがある。そんな風に思います。

 さて、今回、メンテナンスをしたのは外回りくらいで、中は直すところがありませんでした。実はやることがなかったんです!雨楽な家としては最初に手がけた家。総二階(床面積36坪)の真壁造り。とても機能的な家になっているかなと自負しています(太陽光発電も設置)。床材は無垢のヒノキ材、天井には無垢のスギ材を使用。壁はもちろん雨楽な家の特徴である漆喰で、天然の調湿効果があります。さて、一階はLDKの広々とした空間に和室など。ヒノキ材120角無垢の柱と巾120の梁材ともに骨太の構造材をご覧いただけます。この柱や梁も床や天井の無垢材とあいまって、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。家事動線を考えたキッチンも木の造作でいい味わいです。

オリジナル木製キッチン

シアタールーム 

階段付きロフト

 二階は4部屋(1室はシアタールームでプロジェクター設置)、ロフトもあります。ちなみに二階はどの部屋にもたくさん建具がついているのであっちにもこっちにも行きやすいようなつくりになっています。ロフトへは、はしごではなく、階段を設置。モデルハウスなのでロフトを見ていただくために必要なことですが、そもそも昇り降りのしやすさは日常に大切な要素。使うのが面倒ということになったらもったいないですよね。ぜひ実際にロフトへ昇り降りしてみてください。

 家は我が子のためにつくるものかもしれませんが、子どもは20年もすれば居なくなります(一人ぐらいは残るかもしれませんが…笑)。ですので、将来どんなふうになってもフレキシブルに使えるように設計しています。このモデルハウスを建てて以降、弊社独自の工夫を重ね、ノウハウを活かしながらブラッシュアップして、一邸一邸、お施主様の思いを叶える雨楽な家をつくっております。これまでどの家も風通しと日当たりに配慮して設計していますが、このモデルハウスもとくに風通しの良い家という考えで建てました。

 今はコロナの問題がありますから換気のいい家というのはより重要なことですね。この頃、自分自身の健康面を振り返り、自然治癒力というのか免疫力というんでしょうか、普段の暮らしを見つめ直すこと、気候風土にあったベースとなる住まいの大切さがとても気になるようになりました。機密性や暖房効率を上げるのは、それはそれでいいこととは思いますが、風通しをよくして、日本の住まいとしての基本を大切にしていきたいと思います。

 若い世代も、今6070代という方々も、木の家への思いが強くなってきているような気がします。若い人たちにぜひこの家を見にきてもらいたい。こういった木の家に住んでもらうと、子どもたちも気持ちいいだろうし・・。今回のリニューアルでは、ウッドデッキを広げました。木の香りに包まれて、穏やかで伸びやかな毎日の暮らしをイメージしながら、モデルハウスを楽しんでみてください。皆様のお越しをこころからお待ちしています。