二世帯住宅は理想のスタイル。
家族の絆やつながりが求められる今だからこそ親の持つ敷地に建てる二世帯住宅は、
土地価格が高騰したバブル期に数多く建てられましたが、バブル後の土地価格下落に伴ない減少の傾向にありました。
ところが、近年になって再び二世帯住宅が増えてきています。同居スタイルもいわゆる長男夫婦との同居だけでなく、
娘夫婦との同居や、未婚の兄弟姉妹との2.5世帯同居など時代とともに進化しています。
●半融合型二世帯住宅で快適に暮らす
「雨楽な家」で建てられた2つの棟をもつ二世帯住宅を紹介します。左右で親世帯と子世帯で棟を分け、2つをつないだ美しい外観フォルムが特徴的。53坪の土地に車庫スペースを2台分確保しました。
【平面図】
【共用ゾーン】
玄関・浴室洗面室は共用の半融合型二世帯住宅です。1階の土間と2階のバルコニーで理想的な距離感を保ちながら、親世帯と子世帯がスムーズに行き来できるようになっています。土間の奥には坪庭があり、
2階のバルコニーは二世帯家族がくつろげる十分な広さがあります。
【親世帯】
右側の親世帯1階リビングの床板は桧、壁と天井には和紙を貼りました。
障子越しに入る柔らかい光と内装材の和紙があいまって、上品な空間を造り出しています。
2階には畳の寝室とホビールーム。セカンドライフをゆったり楽しむ住空間です。
【子世帯】
左側の子世帯は、土間から上がると杉の床板のLDK。壁は漆喰壁で天井は杉の踏み天井です。
杉の香りが広がり、親世帯の桧の空間とはひと味違います。インナーガレージとの境の障子を
あけると、いつも愛車と過ごせるガレージリビングに早変わり。2階は多目的ホールに寝室と
子ども室。階高をあえて低く抑え、心地いい落ち着ける空間を造りました。
1.日常生活での安心
●多忙な時の家事や育児の手助けを頼める
●留守中の荷物受取りや急な雨も安心
●旅行や出張に安心して出かけられる
●力仕事やパソコン操作を助けてもらえる
2.心の充実
●一緒に暮らすことで安心感がある
●急な病気の時も心強い
●子どもに思いやり・いたわりの心が育つ
●文化や礼儀作法の継承ができる
●孫と触れ合う機会が増え、生活に張り合いができる
3.経済面の負担減
●土地取得資金、建築費用を抑えられる
●融資や税の優遇措置を利用できる
●庭や設備、車などを共有することで生活費・固定費が節減できる
●プライバシーが守れない ●実家の親や友人を招きづらい ●義理の両親との価値観の違い ●生活リズムの相違
●親世帯から子世帯への過干渉 ●家づくりの際の意見の相違 ●資金援助者の意見が強くなり不満につながる
●将来転売する場合需要が限られるため不利 ●他の相続人とのトラブルが生じやすい
近年のステイホームやテレワーク・在宅勤務が増加したことで、勤務地に近い
都市部から自然の多い郊外に移住したり地元へUターンをして、広い住まいで暮らすことが見直されました。
何かあった際に頼れる相手が近くに居ることは心強く、マメに様子を見られることは互いの安心感にもつながります。
とはいえ、一緒に暮らすことで気をつかう、ストレスが溜まるという点も、家を建てた後に長い時間を過ごしていくことを考えると軽視はできません。
まずは家族でしっかりと話し合い、お互いに干渉しすぎず、甘えすぎず、無理をしない家づくり計画が、二世帯住宅で末永く楽しく暮らす秘訣です。