日本の文化、床座スタイル

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日本の文化、床座スタイル

日本の文化、床座スタイル

「靴を脱いで家に入る」という日本の生活習慣。
日本人のライフスタイルや食生活がどんなに欧米化していっても、この文化は揺るぎません。
靴を履かない環境だからこそできる「床座スタイル」の生活は、自由な姿勢でくつろぐことができます。
床座スタイルは家具が少なく済み、スペースをフレキシブルに使えて大勢の来客にも対応可能です。

現代の子どもたちも、そんな生活をおくることで正座をする機会が増え、自然と日本の文化を受け継いでいってくれるのではないでしょうか。
家族もゲストも集まりたくなる床座スタイルの住まいを見直してみませんか。

日本の文化、床座スタイル1

1.無垢フローリングに座る床座スタイル

木は多くの優れた力を持っています。その芳香成分には人を癒す効果のほか、消臭作用、防ダニ・防カビ・抗菌作用などがあります。木材は紫外線を吸収し光の反射を弱めるので、人の目にやさしい建材といえます。

自然から切り出した木材をそのまま製材して造られる無垢フローリング。無垢の木の床は熱伝導率が低く、腰をおろしても触れた肌から熱を奪われないので、冬は温かく夏は涼しく感じられます。

適度な吸音性があり、足音や物音の残響時間が短くなるので、耳障りな音が軽減され心安らぐ空間を作ります。
温かく柔らかい無垢材の床は足に負担をかけません。調湿性能があり足触りよく、大人も子どもも靴下を脱いで素足で過ごしたくなる床材です。

2.畳に座る床座スタイル

ほどよい弾力性と保温性がある畳床の表面に、い草を織った畳表を張った畳には、温かく心地よく座れます。ゴロ寝もできて、床座スタイルの生活にぴったり。冬は断熱性と保温性を発揮し、夏は高い調湿性と遮熱性をもって、さらり
とした感触で年中気持ちよく過ごせます。温暖多湿の日本に最適な素材で、鎮静効果のある独特の香りも魅力です。

「畳」だからといって、かしこまった和室にしなくても大丈夫です。畳ボックスを置いてキッチンカウンターと目線を合わせたり、フローリングゾーンと段差なく畳を敷いて畳コーナーを作るなど、取り入れ方はいろいろ。
畳スペースに「こたつ」を置けば、冬はあったかぬくぬく!日本の冬らしい光景に思わず心が和みます。

和でもなく洋でもない床材として、日常の暮らしに畳を気軽に取り入れてみませんか。

3.床座スタイルをより快適にするアイテム

●置き畳で手軽に作る床座空間

椅子座が主な洋室の一角に置き畳を敷けば、床座空間を自由に手軽につくることができます。置き畳はパネル状で色、素材、厚さ、サイズもさまざまあり、模様替えも簡単です。畳縁(たたみべり)のないタイプはおしゃれでモダンな雰囲気にぴったり。「和」の空間にこだわることなく使えます。正方形の「縁なし置き畳」であれば、目の方向を変えて複数枚敷くことで色の見え方に差ができて、市松模様に見せることもできます。


●座してくつろぐ。ビーズクッション&座布団

今や定番にもなったビーズクッション。形やサイズがいろいろあるので選ぶ楽しさも味わえます。ふんわりと体に心地よくフィットするので床座生活のリラックスタイムにぴったりのアイテムです。ソファのように定位置にこだわらず、好きな場所へ持ち運べるのも利点ですね。昔ながらの座布団も欠かせません。普段は使わないというご家庭でも、数枚を予備にカバーとともに用意しておくと、急な来客にも対応できて安心です。ビーズクッションと座布団、どちらもカバーを取り外して洗濯ができるものがおすすめです。

ビーズクッションに体を預けてリラックス。

和室にはやっぱり座布団が似合います。


●お部屋のアクセントに。きれい色のラグ

子どもやペットがおもちゃで遊んで無垢フローリングの傷が心配な場所にはアクセントラグを敷いてみてはいかがでしょうか。オレンジやグリーンなど、きれいな色をチョイスして季節ごとに替えるのも楽しいものです。ラグの滑り止めにはフェルトなどの通気性のよいものを使用することをおすすめします。ラグの裏地がゴム製の場合は、熱や摩擦で床に付着してしまうことがあるので、ときどきめくって確認しましょう。


●素足のびのび、掘り座卓

足裏に木の感触がやさしく伝わる掘り座卓には自然と人が集まります。ゆったり脚を伸ばして、無垢の床板に手を触れたり木の香りを感じながら、家族や仲間とコミュニケーション。目線が低くなるので天井が高く、空間を広く感じます。同じ床材の蓋を設置して、シーンに応じてフラットにすることも可能です。その際、床下の空間は収納としても活用できるので重宝します。


椅子やソファにこだわる暮らしも素敵ですが、すっきりとした床座の暮らしを楽しんでみませんか?
和モダンなスタイルを得意とする「雨楽な家」では和室はもちろん、リビングや寝室等に畳が用いられたり、堀座卓を設けるお客さまも多く見られます。無垢の木の床や畳は、お子さまの遊び場にもぴったり。
その豊かな質感や香りがお子さまの五感を育てることにもつながります。無垢の木に触れて大人も子どももリラックスできる住まいづくりには、日本ならではの床座スタイルがオススメです。